私にとっての水環境管理

 私が学生の頃は、汚れた水路や池があちこちにあって、それを解消するのが水環境の改善でした。海も汚れていましたね。今は下水道が普及して、だいぶ状況が良くなりました。有害な化学物質による汚染も、排水対策が普及したこと、それから日本国内からそうした産業の多くが海外に移転してしまったこともあるのだろうと思います。だいぶ少なくなりました。

 

 身の回りの水環境が大きく改善されたことは、下水道の普及に負うところがとても大きいです。今、身の回りに汚い水が溢れるようなことなく快適に暮らせるのは、下水道のおかげです。

 

 下水道は1970年ごろから本格的な導入が始まりました。ようやく人口の80%程度が下水道に接続されるようになり、建設・普及から維持管理の時代に突入しつつあります。その一方、これまでの下水処理技術はエネルギーを少なからず消費し、温暖化ガスもそれなりに排出しています。エネルギーに関して言うと国内の電力消費の0.7%程度、また、温暖化ガスの排出量は国内の全排出量の約0.5%くらいだそうです。こうした状況で求められるのは、過去50年で導入した下水道を、施設の老朽化・更新にあわせてエネルギー消費・温暖化ガスの排出量がすくないものにバージョンアップしていくことです。


 ということで、私に取っての目下の興味は、下水道をどのようにバージョンアップしていくかです。


 下水は厄介者ではありますが、実は、資源をたくさん含んでいます。例えば窒素やリンは富栄養化の原因物質ではありますが、水中のすべての生物が必要とする必須元素でもあります。下水には、バイオマスエネルギー資源も含まれています。「え?」と思う人もいるかもしれませんが、実際に下水からエネルギー(メタンガス)を回収している下水処理場は、たくさんあります。もちろん処理されてきれいになった水も、大切な資源です。


 そうした資源を有効に活用するよう下水道をバージョンアップしていくこと。それが、私に取っての水環境管理の課題です。

菅野終末処理場(左)と真間川. 市川市(2022/4/1)

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