(20230914)「創成インタビューシリーズ」に取り上げていただきました。
私の実験、特に実下水を用いての実験は、自分では全く絵にならないと思っていましたが、カメラマンさんの腕はすばらしかったです。自分の見ている世界が、実は全く世界のよう。それから文章も、軽くて読みやすい。インタビューの時には結構・・・な暗い話もしたと思うのですが、そういうところは上手にあしらってあります。写真も文章も、少し対象から離れて視線を色々変えてみて、なんとなくいい角度から描写するようにすると良いのかもしれせん。
ところで下水処理の実験は、水処理の実験でありつつも、水に含まれている固形物との戦いでもあります。「下水中の固形物」。考えただけでも嫌になる人もいらっしゃるでしょう。でも、落ち着きましょう。自然の物質循環の中であれば、浄化作用を受けてやがて無機化されていく運命のものです。そんな運命を持っているものは、身の回りにたくさんあるではないですか。きれいな花も、美味しい食べ物も、そして自分自身の体さえも。下水を見る目は、先入観がいっぱいです。汚いもの、危険なものがあるのは当然なのですが、忌避する気持ちが強いあまりに、普通に素直な目で見ようと思ってもそれができないのです。でも、科学的に取り組もうとすると、それではいけませんよね。
さて、インタビューのタイトルには「かつての虫取り少年」とあります。虫取り少年は今でも健在です。先日、院生室に入り込んだスズメバチを捕まえて、外に逃してあげました。最初見つけた時は天井にへばりついて、一向に動く気配がなかった。一晩して、どこかに消えてしまったのですが、よく探したら床に落ちていました。かなり弱っていたようで、コップを被せて捕まえることができました。コップの出口を紙で塞ぎ、ベランダに持って行って、私に敵意を持っていないようであることを確認して蓋を開けたら、空に飛び立っていきました。
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